|その関係、アオモリにつき。|#05 字と図の紙ラジオ。

十和田市の文字執筆編集者とデザイナーのユニット字と図さん達の「目と芽」を読んだ。私はそのスー氏(進さん)がたまにSNSに上げるイラストのファンである。(登場人物の目がひらがなの「め」になっている。笑)

この冊子は「紙ラジオ」としてテイクフリーで展開されている。雑誌や新聞よりもゆるりとした雰囲気の綴り方が紙面上のラジオたる所以か。

手にとってみると、読み手のことをきちんと想像して作られているのがわかる。読み手が折り目を開くであろう手順で記事が書かれている。

表紙を捲ると「はじめに」/そこから蛇腹の面に四コマ/折り目を開いて横向きの記事/閉じて裏返すと最後に「エンディング」/

この配慮に感嘆してしまう。気づき、先見の明、審美眼…。クリエイターの皆様に畏怖の念を抱き震えている。見る側の意図をこれだけ汲み取れるのだから、きっと私の愚かな部分もすぐ見破られるに違いない…第三の目が開眼してそう!

そうやって対象の人と距離を取ることで、感じさせる必要のない寂しさを相手に感じさせてしまっていたのかもと省みる機会があった。それもある種の差別だよね。

おいしさ、芳しさ、その人の素晴らしさ、憂い、夢。己の劣等感を感じるより、五官でフッ軽※1に感じに行かなきゃならないものがある。

この冊子もまた然り。見かけたらぜひ手に取ってほしい。

|字と図|
http://jitozu.com/

※1…フットワークが軽いの略。

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