23/02/25(土)付続報
#ジョインニュース
青森県 2023年第7週(2月13日~2月19日)週別総数において、インフルエンザと新型コロナ感染者数が逆転した。 https://t.co/4A1JCu8Eh8 pic.twitter.com/R6WZnovy1J— 青森宣伝! 執筆かんから (@into_kankara) February 25, 2023
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23/01/17(火)時点の記事
Contents
アオモリコネクト特派員のかんからです。
2020年からコロナ禍が始まった一方で、不自然なほどに静まってしまったインフルエンザ。でもそんなインフルちゃんも今シーズンは活発に流行し始めているようです。
つまるところ『高い熱が出たー!調子が悪い💦こりゃコロナかな』と思って受診してみたら『インフルのA型です』と言われてキョトンとしてしまうことが多くなるんじゃないかなと思われます。
だからといってこう感じては貰いたくありません。『コロナは減っている、増えているのはインフル。じゃあ大丈夫そうだな!』 確かにイメージ的にそう思っちゃうかもしれませんけど、油断して感染対策を疎かにして制限なく動き回ったら、痛い目にあうのは感染者本人であり社会全体です。
コロナインフルともに気を付けるべきことになんら変わりありません。今日の記事では特に #インフル についてしっかり学んでいきましょう📖
https://aomori-join.com/2023/01/01/coronapicup/
確実に流行りだしている #インフルエンザ
国立感染症研究所 感染症情報センター (mhlw.go.jp)より、インフルエンザ流行レベルマップ。23/01/16時点
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厚生労働省は13日、全国約5千の定点医療機関で、2~8日の1週間に報告されたインフルエンザの患者数が1医療機関当たり4.73人となり、前週から倍増したと発表した。山形を除く46都道府県で、流行開始の目安となる1人を超えた。
地域別で見ると、最も多いのは沖縄の17.77人で、宮崎12.37人、佐賀10.08人が続いた。年明け以降、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な九州での増加が目立つ。 新型コロナ拡大前と比べ、今季は流行開始が遅かったものの、厚労省幹部は「2月後半ごろまでは、感染者が増えるのではないか」と指摘した。
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一般的に報道では “定点当たり” という基準でインフルエンザの流行度合いが示されるようにされています。つまり定点当たりとは、各自治体のインフル患者数をインフル診断の出来る医療機関で割ったもの。地域ごとに人口が違えば相応に患者数も違ってくるので、この計算によって正確に流行度合いを示すことが出来ます。
一方で最近のコロナ報道では感染者数自体を実数で見聞きすることも多いですよね。もちろんインフルも実数で公表はされていますが、普段その数値が報道に流れることはありません。これは敢えて実数の情報を流さないことによりインパクト的な動揺を抑えるという意図もあるので、いずれコロナ報道においても検討すべきところかもしれません。
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ちなみに実数(=報告数)はこのようになっています。先ほどは定点当たりという基準で見て頂きましたけど、実数で見ると明らかに印象が違いますよね?全国では既に2万人を突破し、倍率で言うと前週比で2倍前後で増え続けています。『2月後半ごろまでは、感染者が増えるのではないか』という話が本当なのであれば、このペースだと週毎に10万人は突破するのだろうということは容易に想像できます。
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#インフル と #コロナ は同時流行しない?
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分析の結果、22カ国すべで新型コロナの陽性症例数に比べて、インフルエンザの陽性症例数が極めて少ないことが分かった。さらに、22カ国すべてで新型コロナの感染拡大後にインフルエンザの陽性症例数が著しく減少していた。特に日本と韓国では、新型コロナの流行中はインフルエンザの陽性症例数が少なかった。フランス、ドイツ、イタリア、イギリスを除く国では新型コロナとインフルエンザの流行のピークに明らかな逆相関を確認できたという。
フランス、ドイツ、イタリア、イギリスにおける流行状況をより詳細に解析したところ、ドイツではインフルエンザの陽性症例数が非常に少なかった。残りの3カ国では、新型コロナとインフルエンザはそれぞれ国内の異なる地域で流行が発生していた。
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これまで “インフルがなぜ激減したのか” という問いかけに対して主に二つの考え方が存在していました。まず一つ目に “コロナ向けに徹底した感染対策をした結果、コロナよりも感染力が弱いインフルが淘汰された” という説。次に “二つのウイルスが同時に大流行を起こすことは無い(=ウイルス干渉)” ということです。これはどちらかが間違いで正解だという話ではなく、よくよく考えればどちらも併存して成り立つ話です。
最近の感染対策への意識の緩みを考えればコロナはもっと激増しそうなものですが、決してそうはなっていません。逆に今コロナが減ってインフルが増えてますから、この両者に関して言えば #ウイルス干渉 という現象が成り立つのかもしれません。
インフルエンザの感染が減少した理由の1つに、新型コロナウイルスの流行が挙げられます。コロナ禍により感染症対策が徹底されたほか、生活様式に変化が起きたことがインフルエンザの感染減少につながったと考えられています。
新型コロナウイルスの感染を防ぐため、ほとんどの方がマスクの着用をし、あらゆるシーンで手指消毒を行うようになりました。国内外の移動を控えたり、ソーシャルディスタンスを意識したりと、人と人との接触が少なくなったこともインフルエンザの流行を抑えた要因となったのでしょう。
【医師監修】インフルエンザが減少している理由はコロナ禍?ウイルス感染を防ぐ方法 | 健栄生活 (kenei-pharm.com)
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北里大学の中山哲夫特任教授(ウイルス感染制御学)はインフル患者が少なかった理由について、「今年はライバルのコロナが強すぎた」と話す。
どういうことか。
あるウイルスに感染していると、他の似たタイプのウイルスには同時に感染しにくくなる。たとえば、インフルが流行すると、RSウイルス感染症の流行がおさまるという現象が世界的に起きている。
こうした「ウイルス干渉」が起きていたのではないかと、中山さんは指摘する。
新型コロナもインフルも、鼻やのどから侵入するという似た性質がある。
これまでの冬は、インフルにはライバルはいなかった。だが、この冬は新型コロナという強力なライバルがいたために、インフルの感染が広がる余地が少ない状態になっていたとみられるという。
#インフル と #コロナ の “行政的” に違う点
統計的空白期間
新型コロナウイルス 日本国内の感染者数・死者数・重症者数データ|NHK特設サイト
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コロナは毎日のように感染者数のデータが発表されています。以前のように全数把握ではなくなったものの、“感染者数がどの地域で何人出ているか” という基礎的な情報は集められています。そしてその情報がリアルタイムで日毎に分かるようになっています。
一方でインフルは週毎のデータが集められ、その集計結果は次週の金曜日にまとめて発表されています。例えば記事を書いている1/16(月)時点のデータは1/22(日)までのデータと併せて各医療機関から厚生労働省へ報告されます。その集計は1/27(金)に発表され、報道機関は現在から遡って前週分の感染状況を報じます。なので必然的にタイムラグが生じることになります。
注:青森県庁では毎週木曜に前週分の発表を行っているため、厚生労働省より一足先に情報が流れます。
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なので『コロナが減ってるから、そろそろ自由に騒いじゃってもいいかな?』と油断している裏で、今現在インフルが激増しているという報道がされることはないので、1/19(木)あたりまでが絶妙なる情報空白期間と言えるような気がします。
現実の話として僕自身は医療機関に勤めていますが、先週インフルとコロナの陽性者が逆転した日はいくつもありましたし、報道にかかればセンセーショナルに取り上げられるかもしれません。
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コロナが減ってインフルが増える。この傾向が続けば #ウイルス干渉 という仮説は成り立つのだろう……。
感染後の行動指針
NHK生活情報ブログ:NHKより、インフルエンザ罹患時の出席停止期間
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インフルはコロナよりも甘く見られているきらいがあり、会社によっては取り決められていない場合があります。対してコロナは社会的圧力により方針を定めているので、会社での取り決めがなくても否応なく『すぐに休みなさい!』と厳戒態勢を取ることになります。
そのニュアンスの違いがどういった結果をもたらすのか。コロナが低い新規感染者数で収まっていたとしてもインフルが激増するのであれば、社会全体が機能不全に陥る可能性はあります。インフルも感染症法によって “自宅待機” は必要とされているので注意しましょう。
特にインフルは2年間も流行しなかったことにより、人々の体に耐性がありません。
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都道府県知事等は、新型インフルエンザ等感染症又は新感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者に対し、当該感染症の潜伏期間を考慮して定めた期間内において、当該者の体温その他の健康状態について報告を求め、又は当該者の居宅若しくはこれに相当する場所から外出しないことその他の当該感染症の感染の防止に必要な協力を求めることができるものとすること。
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一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれています。そのためにウイルスを排出している間は、外出を控える必要があります。
排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、解熱後もウイルスを排出するといわれています。排出期間の長さには個人差がありますが、咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、不織布製マスクを着用する等、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。
現在、学校保健安全法(昭和33年法律第56号)では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています(ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません)。
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新型インフルエンザ及び鳥インフルエンザ(H5N1)は、出勤停止命令の対象となりますが、従来からあるインフルエンザ(いわゆる季節性インフルエンザ)は、出勤停止命令の対象外です。
なお、鳥インフルエンザ(H5N1)は2類感染症、その他の鳥インフルエンザは4類感染症に指定されております。新型インフルエンザ等感染症は独立して類型化されています。
ワクチンの在り方
2021年度感染症流行予測調査におけるインフルエンザ予防接種状況および抗体保有状況 (niid.go.jp)
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インフルエンザワクチンは例年全国民の約40%に接種されています。これらは(基本的に)年に1回、自発的に受けてこの割合に至っています。そして子どものうちに受けるワクチンとして定期接種がありますが、親御さんの子どもを思う義務感とワクチン自体の接種回数が少ないことにより、その多くが全国民の100%に近い接種率に至っています。
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麻しん風しん予防接種の実施状況|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
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この点を踏まえ #新型コロナワクチン を考えてみると……国が全額負担してくれる点は接種率向上に働くものの、インフルエンザワクチン以上の頻度で(事実上)受けなければならない欠点が生じています。効能的な詳細はこれから判明してくる部分もありますが、そんな中でも1回目と2回目接種は約80%・3回目接種は70%弱という、インフル以上の接種率を叩き出しています。
ただし今後自費負担になり、かつ積極的な広報を行わないようになれば、インフル以下の接種率になる可能性は十分にあります。一般的にはインフルよりコロナが怖いという認識はありつつも、積極的に回数を経なければいけないという疲弊感、接種直後に起こる副作用の問題などあるので……今後どのようになっていくのでしょうか。
#インフル と #コロナ の “検査的” に違う点
新型コロナウイルス抗原検査キット「イムノアローTM SARS-CoV-2」 体外診断用医薬品 製造販売承認取得のお知らせ | ニュースリリース | 東洋紡 (toyobo.co.jp)
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一般の病院において(特殊なモノでない限り)季節性インフルエンザは #抗原定性検査 という、その検査キットで示される色合いの変化で判定します。冬に近い秋の終わりから春にかけて流行すると決まっているので、主にその時期にしぼって行います。または小児や症状の度合いによっては時期外でも検査を行う場合があります。所要時間は20分以内です。
新型コロナウイルスの検査法は主に抗原定性と抗原定量、PCRなどあります。ただし病院によっては導入している機器によって、PCRまたは抗原定量もしくはどちらも行っていない場合もあります。#抗原定性検査 は患者の持つコロナ抗原を検査キットで示される色合いの変化で判定する検査で、20分以内に判定がでます。#抗原定量 は患者の持つコロナの抗原量を数値的に判定する検査、#PCR は患者の体にコロナ遺伝子が存在しているかを数値的に見る検査で、抗原定量・PCR共に混みあってなければ1時間以内に判定が出ます。ちなみにインフル抗原定性とコロナの検査を同時進行の別枠で実施することも多いので、インフルがこれまで少なかった原因はコロナ陽性と誤診されているからだというネット上の俗説?は否定しておきます。もちろん同一のキットで検査できるものも最近になって登場はしていますが、片方が陽性と出たからもう片方は陰性と出てしまうような精度のモノではありません。なお抗原検査にはないPCRの良い点は、感染直後か感染後期かを大まかに見分けることが出来るという事でしょうか。
ちなみに #抗体検査 というのも存在はしますが、これは今罹患しているかどうかの判定には有用ではありません。抗体はあくまで感染後に出来るモノですから、感染1週間後または感染1ヶ月後・1年後でも抗体があれば陽性と出ます。
#インフルエンザ の今後を考える
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このように俯瞰してみると、いざ流行するとコロナの感染拡大の勢いはインフルに勝ることが分かります。ただしインフルも一定の勢力を持つこともわかり、タイミングによってはコロナと同程度の流行を引き起こしています。
インフルだからと言って見くびるなかれ。2年間も流行しなかったせいで、どのくらいの感染拡大を引き起こすか未知数な現状があります。そして教育現場では冬休みが終るので、感染のリスクは高まり、親御さんや教職者にとっても頭の痛い毎日が始まります……。
インフルもコロナと同様の感染対策によって予防できるウイルスではあるので、今までコロナで培ってきたものを続けるのが大事です。人ごみは避ける等の三密回避、体調が悪ければ予定を控える等のことはしていきたいものですね。
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