|その関係、アオモリにつき。|#09 食堂はシーサイド。


心地よい場所はどう生まれるのか。


この間観に行った小中野のソールブランチ新丁大和田彗さんのライブが素敵だった。照明が落とされた空間にはキャンドルの灯りと、お客さんと、空気と、ゆらぎ。大和田さんのMCは譜面が用意されているかの如く、それ自体が音楽の様なトーク。とても良い夜だった。


十和田のサンバスタンドでのイベントは色々なお店や人が参加していて、イベント自体にたくさんの色が同時にそのまま存在している感じを受け、あまりイベント慣れしていない私でも参加しやすかった。選民的な色合いはないのに個性的な特色はあって、何かイメージを捉えるようで捉えないムードがとても居心地よかった。


そんなことを考え、まとめたいのに腑に落ちる言葉も見つからずじまいで誘われたのはフェリー埠頭。

港には意外と人が多かった。現場系の人とか、運送業の人とか。彼らを目の当たりにして、初めて感じる「大人になったらいくらでも好きな格好できるんだから今はよしなさい」と言う学生時代に言われた言葉。嘘じゃん先生。大人になっても仕事してもよっぽど選ばなきゃそんなに自由にできないよ。とにかく港で見かけた面々に、自らの人生を切り拓いてきた逞しさを受けた。


フェリーターミナルってこんな今風なところだったっけ。白い空間に、現代的にデザインされたロゴ。
ついつい旅に出たい衝動が頭を掠めながらも、目的地は2階のシーサイドレストランシルバー。
こう言う大きい施設に併設された食堂が久々で、かつてチーノがイトーヨーカドーだった頃に
地下にあったハナカメフードを思い出していた。

病院通いだった私は、通院後の帰り道、何かにつけて母に食べ物を買ってもらう機会に恵まれた。
ハナカメフードでの食事は然り、その隣のマルメで菓子パン、八戸支庁前でおばあさんがやっていた屋台のおでん。

ハナカメフードでは魔法のランプのようなグレイビーボートに注がれたカレーが好きだった。
こう言う場では頼みたくなってしまう。ピッ。券売機で食券を買う。
あれ、私、日替わり頼んでんじゃん。


|シーサイドレストランシルバー|
https://g.co/kgs/5UV3KU6

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