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アオモリコネクト特派員のかんからです。
一般的なイメージでいえば、コロナの第O波が来るたびに経済がガタガタ……って思ってたんです。でも調べてみると、決してそんなことはありませんでした。といいますか、直近の第5波に関しては影響がまったくもってみられないのです。9月に線が下がってできる窪みがあるかなと思ったら……一切見受けられません。
もちろん業種によってガタガタなものも存在しますけど、一方で好調な業種というのも存在し、結果として全体としての経済を成り立たせています。
普段ニュースで報じられない一面を、この記事でご覧いただければと思います。
https://aomori-join.com/2021/07/18/keizainoima/
各地域別
この謎を、あなたは解き明かせるかな……?
まずは概況マップをご覧ください。
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これは一目瞭然ですね。2021年7月よりも確実に、2021年10月の景気は良くなってます!経済を見る指標として #有効求人倍率 を用いますけど、すべての地域で数値をアップさせています。もちろん途中で第5波が発生し、県民生活においても自粛をせざるを得ない状態に。特に八戸を中心に感染が拡大しましたので、景気後退が想定されましたが……この分では影響を受けていませんね。
https://aomori-join.com/2021/12/07/covid-risk-aomori/
弘前・黒石は19年並みへ。
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強いて言うなら、徹底した自粛が求められた八戸地域を尻目に、これまで上昇のきっかけを掴めなかった弘前地域は景気を見事に盛り返してしまいました。#景気 や #経済 ってのは雁字搦めの政策や数値上の話だけじゃなく、その地域のムードの問題もありますから……。これから良くしなきゃないけないなという雰囲気、実像はないけど『うちらの地域は打撃を受けずらいだろう』という思い込み。でも人の心理的動きが経済に一番効き目があったりするのも事実です。
結果として弘前地域は以前の失速分を盛り返し、4ヶ月の間で<弘前>0.98⇒1.31 <黒石>0.67⇒1.01 と上昇するに至っています。ちなみに黒石は24カ月ぶりに1.00上回りました。一方で依然不調なのは五所川原地域であり、青森県内で一人負けの状況に陥っています。地域において生活を担う店舗の倒産も何軒かあり、コロナ禍明け景気での上昇は確認されつつも……本格復調には至っていないようです。
https://aomori-join.com/2021/11/03/yamamotosport/
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むつ地域は #下北復興需要 が発生中
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むつ地域は19ヶ月ぶりに有効求人倍率を1.00を上回り、10月に1.01に到達。この一因に #下北豪雨災害 の復旧工事があることは確かで、外から多くの業者が入って作業に当たっております。もちろん現地での作業員の求人もあるでしょうが、他にも物資の運送だったり宿泊での客室借り上げならびにそれに伴う諸需要の発生も見逃せません。例えば毎日の食事や衣料の調達などありますから、様々なところにお金は落ちるわけです。それ相応に人員も各所に必要になってきます。
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コロナ禍以前の宿泊者数を上回った下北界隈__
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https://aomori-join.com/2021/12/07/covid-risk-aomori/
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三沢はコロナ禍以前よりも景気好調?
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三沢だけがなぜ他地域に先駆けて景気が良くなってしまったのか……?これを読み解ける人は相当な経済感覚優れた方かなと思われますが、これも #下北復興需要 と関わりがあるのでしょうか?災害復旧という観点からいうと、三沢空港は物資輸送の重要な拠点となりえます。
でもグラフを読み込んでいくと、豪雨災害のあった以前から有効求人倍率が好調な様子。三沢だけでなく野辺地も好調だったりするのですが……一つ言えることは田舎に共通して当てはまることですけど、求職する人自体が他地域に比べて少ないので、結果として求人倍率が高く表れてしまうという場合もあります。このケースでは “求人倍率=景気を表す指標” として成り立ちにくくなってしまいます。これは高齢化が進む田舎特有の現象です。。。
その辺りがどのくらい影響しているのか?専門家の方に伺ってみたいものです。
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R0310 青森県の雇用失業情勢について (mhlw.go.jp)
人があまり住んでなければ求職人数が少ないのは当然で、求人出す側も周りの地域から募集するの当たり前のように考えてますし。
求人/求職で倍率が計算されるので、母数が少ないと大きな変化が出やすいんです。ある程度固まった母数じゃないと実態がわからなくて。過度に数値が見えてしまうというか。
— 青森宣伝! 執筆かんから (@into_kankara) December 17, 2021
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あと地味に利いてるのが、外国人労働者が日本国内に入れない点です。農業等の従事予定者が来れなくなった代わりに、日本人に求人を出している側面もあるかもしれません。
八戸は第5波の影響を回避
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これは見事!というしかないです……。もちろん他の地域での上昇幅には負けてしまいます。しかし元から八戸の景気は力強く、ここぞとばかり加工業等の実需で成り立つ産業構造の強さを見せられたような気がします。観光を中心の産業として据える地域はやっぱり弱いという印象が否めません。そして青森市は県庁所在地でありながら、八戸に勝てる見込みはありません。。。
各産業別
これ見て面白いのが、農林漁業の求人のライン。冬にガクッと下がっているのは、いわば季節性なのです。。。
#建築 はコロナ禍と無縁。
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驚きなのは求2021年の求人数が2019年のそれを上回っているということ。これは景気良くなってきた云々というよりかは、労働力人口が減少したことと作業員の高齢化も進み、求人を出しざるを得ない状況に置かれているためと思われます。ラインの動向を見て頂けると分かる通り、コロナ禍による景気の変動を見事に無視しています。
これからも基本的に求人は増加していくことでしょう。
例年並みの #農林漁業 #医療福祉
アマゾンに客を奪われる運命?#卸売小売
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工場でクラスター発生⇒必要な物資が調達できない⇒商品の仕入れができない……。必然と卸売小売りに影響が出るのは明白です。最近では多くの人々が実店舗に出向かず、アマゾンなどのネット販売大手で購入してしまう傾向もあります。これぞコロナ禍を反映する世相です。なのぜ日本全体としての需要は同じでも、県内のみの括りで見てしまうと……ネット販売大手にお客を奪われてますからね。青森県民にお金が落ちることは減ったと言えます。手数料はどこかの大きい県外の大企業へ_。
回復はまだ遠い、#宿泊 #飲食 #サービス
現状を知ることは、未来を考える第一歩
現時点での最新資料である10月分までで記事を書かせて頂きました。
政治家の皆様とかに使っていただけたらな~とか妄想しちゃったりしますけど(笑)
それ以外の皆さんにとっても、世の中を考える上で一つの材料となるのではないでしょうか?
とりあえずあなたが無職なら、青森市よりも八戸市で求人をさがしたほうが受かりやすいかも。
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*構成資料*
青森県の雇用失業情勢について | 青森労働局 (mhlw.go.jp)
職業安定業務取扱月報 | 青森労働局 (mhlw.go.jp)