日本相撲協会が発表した令和8年春場所(3月場所)の新番付。青森県出身力士は、番付に載った現役だけで17人にのぼる。
幕内に錦富士、十両に尊富士という“関取2人”を軸に、幕下上位には十両昇進圏内へ食い込む大花竜が位置。さらに三段目以下にも若手が厚く、世代の広がりも見える春場所になった。
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| 力士 | 年齢 | 所属部屋 | 出身地 | 初場所番付(R8.1) | 初場所成績 | 春場所番付(R8.3) | 変化 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 錦富士 | 29 | 伊勢ヶ濱 | 十和田市 | 西前頭11枚目 | 6勝6敗3休 | 西前頭14枚目 | ↓ |
| 尊富士 | 26 | 伊勢ヶ濱 | 五所川原市 | 西十両5枚目 | 8勝7敗 | 西十両4枚目 | ↑ |
| 大花竜 | 24 | 立浪 | 十和田市 | 西幕下7枚目 | 6勝1敗 | 西幕下2枚目 | ↑ |
| 長内 | 26 | 高砂 | 北津軽郡鶴田町 | 西幕下21枚目 | 3勝4敗 | 西幕下32枚目 | ↓ |
| 時天嵐 | 24 | 時津風 | 西津軽郡鰺ヶ沢町 | 西幕下58枚目 | 5勝2敗 | 西幕下36枚目 | ↑ |
| 安響 | 20 | 安治川 | つがる市 | 西幕下39枚目 | 3勝4敗 | 西幕下47枚目 | ↓ |
| 海真 | 24 | 田子ノ浦 | 下北郡大間町 | 西三段目33枚目 | 5勝2敗 | 西三段目9枚目 | ↑ |
| 豪ノ勝 | 19 | 武隈 | つがる市 | 東三段目61枚目 | 4勝3敗 | 西三段目44枚目 | ↑ |
| 克乃富士 | 41 | 境川 | つがる市 | 西三段目41枚目 | 3勝4敗 | 東三段目63枚目 | ↓ |
| 鶴の里(元 若神) | 19 | 西岩 | 北津軽郡鶴田町 | 東序二段4枚目 | 4勝3敗 | 西三段目64枚目 | ↑ |
| 豪正龍 | 23 | 武隈 | つがる市 | 西序二段9枚目 | 2勝5敗 | 東序二段44枚目 | ↓ |
| 若長谷川 | 21 | 西岩 | つがる市 | 東序二段98枚目 | 4勝3敗 | 西序二段64枚目 | ↑ |
| 安寿真 | 19 | 安治川 | 三戸郡田子町 | 東序二段50枚目 | 3勝4敗 | 東序二段67枚目 | ↓ |
| 山田 | 21 | 二所ノ関 | 青森市 | 東序ノ口10枚目 | 4勝3敗 | 東序二段76枚目 | ↑ |
| 安櫻 | 20 | 安治川 | 西津軽郡深浦町 | 東序二段53枚目 | 2勝5敗 | 東序二段82枚目 | ↓ |
| 若佐々木 | 17 | 西岩 | むつ市 | 東序ノ口16枚目 | 1勝6敗 | 西序ノ口15枚目 | ↑ |
| 朝昴 | 20 | 高砂 | 北津軽郡中泊町 | (初場所で初土俵) | — | 西序ノ口17枚目 | → |
幕内:錦富士──「完走」が最大のテーマ。粘りの相撲で反転へ
幕内で青森県勢の顔となる錦富士は、春場所の番付で前頭14枚目。
前場所(初場所)は途中休場もあり、春場所は“まず15日間を戦い抜く”ことが大きなテーマになる。
錦富士の良さは、相手の攻めを受け止めながら形を作る粘りだ。幕内中位は、相手も自分もコンディションの波が成績に直結する番付帯。序盤の取り口が整えば、勝ち越しからの上位再挑戦が見えてくる。
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十両:尊富士──8勝で番付アップ。再上昇の「入り口」に立った
十両では尊富士が西十両4枚目。前場所は勝ち越して番付を上げ、春場所は“上位戦が増える”番付に踏み込んだ。
十両上位は、幕内経験者や勢いのある若手が混在し、毎日が昇降に直結する戦いになる。
尊富士はスピード感のある攻めが持ち味。番付が上がった春場所は、立ち合いから主導権を握れるかが鍵だ。序盤に流れを掴めると、成績次第で「次」を現実にできる位置にいる。
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幕下:大花竜が“西2枚目”──十両昇進レースの中心へ
青森県勢でもっとも熱い位置にいるのが大花竜。春場所の番付は西幕下2枚目で、これは自己最高位。
幕下上位は、勝ち越し一つで十両(関取)昇進が現実味を帯びる“超・激戦区”だ。もちろん確約ではないが、番付の期待値としては「結果が出れば届く」場所にいる。
同じ幕下には、長内(西幕下32枚目)、時天嵐(西幕下36枚目)、安響(西幕下47枚目)が並ぶ。
このゾーンは、5勝2敗以上など大きく勝ち越すと上位が見えてくる一方、負け越すと番付を落としやすい。春場所は「誰が上へ食い込むか」の入れ替わりが起きやすい場所でもある。
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三段目以下:改名・新鋭も。若手の“伸びしろ”が見える
三段目は、海真(西三段目9枚目)が一桁順位まで上げてきた。ここから先は、勝ち越しの質で幕下が見える番付帯だ。
豪ノ勝(西三段目44枚目)は新しい世代で、番付の伸びが早い時期。克乃富士(東三段目63枚目)はキャリアが長く、経験値が光る位置にいる。鶴の里(西三段目64枚目)は改名もあり、名前とともに番付を上げてきた。
序二段には豪正龍(東序二段44枚目)、若長谷川(西序二段64枚目)、安寿真(東序二段67枚目)、山田(東序二段76枚目)、安櫻(東序二段82枚目)。
序二段は勝ち越しの積み重ねが番付上昇の王道で、連続して結果を出す力士が一気に階段を駆け上がる。
序ノ口は若佐々木(西序ノ口15枚目)と朝昴(西序ノ口17枚目)。朝昴は初土俵から番付に名前が載る段階に入り、ここからが“番付人生”のスタートになる。
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春場所の見どころ:青森県勢は「上」と「中」の2つが熱い
春場所で特に注目したいのは次の2点だ。
1) 関取2人(錦富士・尊富士)が、番付を押し上げる勝ち越しを掴めるか
2) 大花竜が幕下上位で結果を出し、“関取取り”の主役になれるか
上の番付で結果が出れば、県勢の注目度が一段上がる。
一方で下の番付にも若手が厚く、春場所は「次に名前が上がってくるのは誰か」が見えやすい場所。青森県勢は“点”ではなく“面”で追うと面白い。
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