青森市の「まちレポあおもり」(雪に関する相談件数)で、2026年1月28日に269件を記録し、今季(2025年度)の最多を更新しました。直前のピークだった1月23日(199件)を70件上回る伸びです。
さらに、この269件は、昨シーズン最多だった2025年1月8日(324件)に対してあと55件。単日ベースで見ると、今季も「昨冬級」の山が立つ可能性が見えてきます。
- 1/28:269件(今季最多)
- 1/23:199件(直前ピーク)
- 昨季最多:25/01/08の324件
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【図表】日別推移:今季は「1月下旬に急増」

累計で見ると、12/16〜1/28の相談件数は
- 2025年度:1867件
- 2024年度:3410件
となっており、累計は昨冬より少ない(約55%)一方で、1月下旬に大きく跳ねるのが今季の特徴です。
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なぜこうなった? 1/28の急増は「雪+積み上がった負荷」の連鎖
1/28の269件は、「雪が降ったから増えた」という単純な話ではなく、生活インフラの負荷が段階的に積み上がった結果と捉えるのが自然です。要点は次の3つです。
① 降雪と積雪深が重なり、交通・生活の支障が一気に表面化
1/28は降水量26.5cm、21時時点の積雪深は154cmとなりました。新たに雪が積もるタイミングで、すでに積雪が深い状態が重なると、除排雪や移動の“処理能力”を超えやすく、困りごとが一気に表に出やすくなります。
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- 道路:路肩が埋まり車線が実質減少 → 交差点詰まり・立ち往生 → 相談増
- 物流:配達・回収が遅れる → 生活の不便が蓄積 → 相談増
- 生活道路:除排雪の遅れで通学・通勤・通院に影響 → 相談増
② 1/23の山(199件)から“解消しきれないまま”次の山へ
1/23(199件)で一度大きな山が立った後、数日でさらに大きい269件へ。これは、いったん乱れた路面・除雪・物流が回復しきる前に、次の負荷が上乗せされた可能性を示唆します。結果として、同じ降雪でも影響が大きくなり、相談が増えやすくなります。
③ 地区は偏りすぎず、市内に広く“同時多発”しやすい
地区別(25/12/16〜26/01/28、合計1867件)を見ると上位はあるものの、極端に一地区へ集中していません。上位20地区で1111件(59.5%)、残りの40.5%はその他。つまり市内の広い範囲で困りごとが出やすい状況です。
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もう一つ注目したいのが「地理的なまとまり」です。地区別上位には、新城・石江・三内のように隣接する地域が並び、また筒井・奥野・桜川も近接するエリアとしてまとまっています。こうした隣接エリアで同時に相談が増えるのは、雪が一部の地点だけでなく、道路網・通学通勤ルート・除排雪の優先順位など、生活インフラ全体に影響を及ぼした可能性を示しています。
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【地区別】雪相談件数 上位20(25/12/16〜26/01/28)
| 順位 | 地区 | 相談件数 | 構成比 |
|---|---|---|---|
| 1 | 新城 | 112 | 6.0% |
| 2 | 石江 | 98 | 5.2% |
| 3 | 筒井 | 97 | 5.2% |
| 4 | 奥野 | 83 | 4.4% |
| 5 | 三内 | 72 | 3.9% |
| 6 | 大野 | 69 | 3.7% |
| 7 | 桜川 | 63 | 3.4% |
| 8 | 浜田 | 61 | 3.3% |
| 9 | 金沢 | 59 | 3.2% |
| 10 | 安田 | 48 | 2.6% |
| 11 | 小柳 | 48 | 2.6% |
| 12 | 富田 | 44 | 2.4% |
| 13 | 長島 | 43 | 2.3% |
| 14 | 造道 | 34 | 1.8% |
| 15 | 幸畑 | 33 | 1.8% |
| 16 | 松森 | 31 | 1.7% |
| 17 | 中央 | 30 | 1.6% |
| 18 | 浪岡浪岡 | 30 | 1.6% |
| 19 | 旭町 | 28 | 1.5% |
| 20 | 西大野 | 28 | 1.5% |
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自宅で不測の事態に陥ったら:停電・断線・灯油遅延に備える
交通が乱れる日は「外出しづらい」だけでなく、自宅側のリスクも立ち上がります。特に想定したいのが、電線の着雪・断線による停電、そして灯油配送の遅延です。
停電:まず「体温」と「通信」を守る
- ブレーカー確認→復電待機(無理な操作はしない)
- スマホ省電力+モバイルバッテリー確保
- 懐中電灯・ヘッドライト(ろうそくは火災注意)
- 石油ストーブ等は換気(可能ならCO警報器)
- 冷蔵庫は開閉を減らして保冷(食材ロスを抑える)
断線:切れた電線には近づかない
- 切れた電線・垂れ下がった線には近づかない(距離を取る)
- 道路や敷地にかかる場合は、警察・電力会社へ連絡(無理に動かさない)
- 屋根の雪庇・落雪、倒木、カーポート倒壊など二次被害にも注意
灯油が届かない:代替暖房と「残量の見える化」
- 灯油は「残量◯日」を見える化して早めに発注
- 代替暖房(電気毛布・カイロ・湯たんぽ)を確保
- 水道凍結対策(元栓位置の確認、少量放水など)
- 飲料水・非常食は「家族人数×3日」を目安に
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まとめ:今季は「累計は少ないのに、下旬で跳ねる」
今季の雪相談は、累計では昨冬より少ない一方で、1月下旬に大きな山が立っています。降雪と積雪深が重なり、道路・物流・生活の負荷が連鎖すると、相談も一気に増えやすい――。今回の269件は、その構図を示す数字と言えそうです。
※本記事の雪相談件数は「まちレポあおもり」を基に、25/12/16〜26/01/28で集計。








